横隔膜ヘルニア | 腹部軟部外科 | 足利市田中町の動物病院川上外科手術専門サイト

横隔膜ヘルニアの代表的な症状

上記の症状に心当たりがある場合は、
愛猫・愛犬が「横隔膜ヘルニア」にかかっている可能性がございます。

横隔膜は胸腔と腹腔を区切る膜状の筋肉で、呼吸をする上でとても重要な役割を担っています。

横隔膜ヘルニアとは、横隔膜に何らかの原因によって穴が開く、あるいは正常に形成されないことによって胸腔と腹腔が連絡してしまう病気です。

犬よりも猫での発生が多いです。

横隔膜ヘルニアの発生で最も多いものが、事故などの何らかのトラブルに見舞われたことで横隔膜が破けてしまった状況です。

胃や腸、肝臓などが胸の中に入り込んでしまい、また気胸に息苦しさが顕著にあらわれます。

レントゲンやエコー、またはバリウム検査により、破けた横隔膜を突き抜けた臓器や消化管の確認ができます。

急性な横隔膜ヘルニアでは、緊急の手術が行われます。

胸の中へと入りこんだ臓器をもとに戻し、破れた横隔膜を縫って塞ぎます。

当院では術前にしっかりと問診と身体検査を行い、飼い主様の不安と疑問が解消できてからの処置となります。少しでも不安や疑問がある場合は何でも聞いて下さい。解決できるまで何度でも説明します！

以下から手術写真ですので、苦手な方は見ないようにしてください。

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切開

横隔膜ヘルニアに陥ってることが分かれば、すぐに緊急手術を行います。

破れた箇所が目視できるように、かなり大きめに切開する必要があります。
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破れた横隔膜内を確認

このコは破れた横隔膜から、胃や腸、お腹の脂肪、そして肝臓までもが胸の中へ入り込んでしまっています。
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臓器を正常な位置に戻して縫合

突き抜けた臓器をお腹側に戻し、破けた横隔膜を密に縫って穴を塞ぎます。
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手術後

本来、陰圧状態である胸の中に空気が入りこんでしまっているため、塞いだあとはできるだけ空気を抜くようにします。息ができず窒息死寸前の状態でも、緊急手術により助かることができました。